今回は、我がVersysのインプレッションについて書いてみましょう。
車格は、見た目が大きく近くで見ると圧倒されるような大きさを感じます。しかし跨ってみると、それほどでもありません。
シートが高いので(スペック上は840mm)足付きは非常に悪いです。私のVersysは過去のブログでも書きましたが、自分でアンコ抜きをしました。
結果として、167cmの身長、体重60kg、股下73cmの私でも両足の土踏まずくらいまで足が着きます。こうなると、非常に扱いやすくなります。
ハンドルはやや幅が広めです。アンコ抜きシートのせいか、ほとんどシートの前方しか座らないことになるため、ハンドルまでの距離はまあまあ適切です。
キーを捻ってスターターボタンを押しますと、ギュルっ!という感じでエンジンが始動します。
ギヤを1速に入れてクラッチをつなぐと、やや頼りない感じで走り出します。頼りないというのは、アクセルをまったく開けずにクラッチをつないでも、トコトコ走りだしますが、下手するとエンストしそうな、か細いトルク感のためです。
走りだして2000回転を超えると普通に、というか回転の上昇をともなわずトルクが立ち上がる感じで走れるようになります。
すでに納車してから2500km以上走っているので、レッドゾーンまで回してみましたが、ER-6fのエンジンとは明らかに異なる性格をしています。
ER-6fでは、レッドゾーンまでスムーズに回転が上がり、それに伴ってバイクのスピードが上がっていくという、ごく普通のスポーツバイク系の走り味とエンジンだったと記憶していますが、Versysのエンジンは、一応レッドまで回るけど、上値が重いというか、スムーズに回転上昇が認められません。
一応回りますよ。でも回らないというか、回したくないというか。
なので、例えば、前方に40kmくらいで乗用車が走っていても、この車を抜き去る衝動が起きにくい。ギヤを一つ二つ落として、回転上げてという作業が若干おっくうになる感じです。いや、やればできるんです。60馬力以上あるんですから。
高速走行は少し苦手ですね。
スクリーンのせいもありますが、ハンドルポストがER-6fに比べると10cm以上高くなっていて、結果としてハンドル位置は10cm以上高い位置にあります。
すると当然ライダーの状態は立ち気味で、それゆえ風を直接受けることになります。大きめなスクリーンを取り付けましたが、速度をあげるとなぜかお腹に風を強く受けるようになりました。ヘルメットが受ける風は少なくなったのですが。
ハンドリングはというと、見た目とは裏腹に非常に軽くコーナーを曲がります。ハンドルが広くて、車体を制御するには少しコツが要ります。上体を前にかがめて、ハンドル位置を体に近づけることで、肘の余裕を確保すれば、車体の制御に対応できるようになります。
どちらにしてもバイクが急がしてくれないようなセッティングになっており、ゆったりトコトコ走るにはとても気持ちがよいバイクです。
おまけ:燃料のメーターは液晶で6目盛りあるので、一目盛り3リッターになります。