さて、事故を起こす前のバイク、ER-6fとはどのようなバイクだったのでしょうか。
見た目はフルカウルの、一見レーシングバイクに見えますが、全体のコンセプトは街中からツーリングまで、この一台でOKというような万能なバイクです。
エンジンは650cc、出力は64馬力なのでそんなに高出力ではありません。ただし重量が乾燥で178kgと非常に軽く、相対的にスポーティな走りをします。
軽い車体をそこそこのパワーで押し出す、そんな感じの走りをします。クラッチ、ブレーキレバーなども非常に軽い操作でできますし、シフト操作も確実にできます。
特に驚いたのは、なにせ20数年ぶりにバイクに返り咲いたせいもあって、カーブのしやすさは特筆ものです。通常の交差点などでも、曲がる方向を見ながら、少し肩を入れるだけで素直に曲がっていきます。また座る場所の移動や上体の傾きの自由度も高いので、同じコーナーでもいろいろな走りができます。
エンジン回転数が4000~6000回転でギヤも2~4速を使いまわしていると、活発で威勢のいい走りができます。しかし、2000回転くらいになると急にチカラがなくなり、ギヤを落として回転を上げざるを得ません。ホントは2000回転6速60km/h定速走行ができると燃費が稼げてよろしいのですが、それができず、2500~2800回転を維持する必要があります。
ブレーキは、確実に効きます。インターネット上のインプレを見ると、効かないとか、ガッツン感がないとか片押しピストンは不安だとかありますが、そんなことは全くありません。むしろコントロール性が高くて、安全に止まれると思います。
コツは、フロントブレーキを強めにかけながら、全体のスピードが落ちて、フロントフォークが沈み始める頃にリアブレーキをかけ始めると、フロントに掛かっていた荷重を少し後ろに逃がして2輪でストッピングパワーを分散することができます。
走行中の注意点として、ギヤシフトダウンがあります。エンジン回転数が4000回転を超えている状態で不用意にシフトダウンをすると、リアタイヤが確実にスリップします。これはバックトルクと呼ばれている一種のエンジンブレーキです。ギヤシフトダウンをするときにはアクセルをちょっとアオってブリッピングし、エンジン回転数を下のギヤに合わせてからシフトダウンすることです。
不幸にもそんな状況に陥った場合には、瞬間的にクラッチを切ることで逃れることができます。クラッチを切ってバックトルクをリアタイヤから切り離せば、スリップから復帰します。その後丁寧にクラッチをつなげればOK。
サスペンションが硬いと評判です。しかし走行距離7,000kmあたりで少し柔らかくなりました。特にワインディング道路を走るときにはしっかりパワーを路面に伝え、ボディーを安定な状態に保つ働きは十分です。そうは言っても高速道路などでは乗り心地は悪いです。ゲルザブを付けましたがあまり効果はなかったです。
足つきを心配する人も多いですね。私は身長167cm、体重60kg、股下(通常背広を作るときに測りますよね。)73cmです。この体格で不安がない程度に、土踏まずを浮かす程度に両足の足裏が地面に付きます。ただし身長が欧米人に比べると低いため、ハンドルが遠くなっています。
ブリッジを緩めて、ハンドルバーを少し手前に引くと、グリップが近づき、より余裕のあるライディングポジションになります。
トップケースを取り付けていますが、ステーはGIVI、ケースは楽天で売っているAG-72というメーカー不明のものです。このAG-72はなんとGIVIのモノキーベースに取り付けられるケースで、安価でとてもよろしいです。
GIVIのステーは
すみません。445FZが正しいです。
これから冬の季節になりますが、ここでも注意事項を。
冬になったら、走行後にバッテリーを外し、次に走るまでおうちで保管してください。バッテリーをつけっぱなしにしておくと、3週間ほっとくだけでバッテリー上がりを起こします。
保管する際にもプチプチのシートにくるんで紙袋に入れて、冷えないようにしましょう。
バッテリーはシートを外して、プラスドライバーを使ってプラス側から端子を外します。バッテリーのネジを止めているナットは、回しきってもバッテリー本体からは外れませんので安心してください。
バッテリーはボディーフレームが邪魔していて素直に上に持ち上がりません。バッテリーのボディを少し傾けてフレームから逃がしながら外してください。
あとは次回に。
0 件のコメント:
コメントを投稿